
これらは、売れないネットショップのオーナーによくある思い込みです。しかし、次の問題には比べればそこまで大きな問題ではありません。それは、「売れるためには日々の改善が必要」という視点がオーナーに無いことです。ここに本当の問題があります。
そこでこの記事では、売れないネットショップがチェック・改善をすべき6つの基本的なポイントをまずご紹介します。その上でステップアップし、更に売り上げや利益を伸ばしていくための中級、上級のノウハウも紹介します。
もちろん「こうすれば絶対売れる」というわけではありませんが、紹介するのは実際に成功例もある方法です。地道に改善していけば、「売れないネットショップ」から脱却できる見込みは十分あるでしょう。
基本編:ネットで商品が売れない時にチェックしたい6点と改善策
ネットショップで商品が売れない場合、まず以下の6つのポイントをチェックし改善ましょう。ごく基本的な点ですが、意外と見落とされがちです。
①そもそもショップへのアクセスはあるか?
ネットショップは開店しただけでなく、アクセスを増やす(=お客さんを呼び込む)必要があります。まずは、「Googleアナリティクス」などを使いアクセス数を確認します。もしアクセス数が伸びていないなら、以下の対策を打ちましょう。
SNSを活用する
InstagramやX(旧Twitter)などのSNSで商品や使い方を紹介し、ショップへのリンクを貼りましょう。
ネット広告を使う
SNSはフォロワーやアクセスが増えるまで時間がかかる場合があります。一方、ネット広告は費用はかかるものの、アクセスを短時間で集めることができます。まずは、1日500円などの少額で試してみましょう。
SEO対策を行う
SEO対策もすぐに効果が出るわけではありません。しかし、中長期的にアクセスを増やす目的であればやって損はないでしょう。
②ターゲット像が明確になっているか?
どんなに良い商品でも、ターゲット像(その商品を誰に売りたいか)が明確になっていないと全く売れません。そこで、商品ページに「誰のどんな悩みを解決するか」が書かれているかを確認しましょう。
ターゲット像と「解決する悩み」は具体的に書こう
例えば、「無添加スキンケア」だけでは、誰のどんな悩みを解決するのか伝わりません。そこで、以下のように改善してみましょう。
最低でもこの程度は具体化します。その上で、「乾燥肌に悩む30代女性にぴったりの無添加スキンケア」など、ターゲットが共感する表現を使ってみましょう。
ただし、これはあくまでも最低限のターゲティングに過ぎません。ターゲット像に刺さるコンセプトや、競合との差別化も考えながら表現を改善していきましょう。
③商品写真や説明が不十分でないか?
写真はスマホで撮ったものが1枚か2枚だけ。しかも、商品の説明が短い・・・。これでは商品の価値や魅力が伝わりません。ネットショップは現物をとって確かめられない分、商品情報はたくさん必要です。
そこで、競合と比較し商品写真や説明が豊富で、魅力的と思えるかチェックしましょう。家族や友人などの第三者に見てもらい、意見を聞くのも良いでしょう。
商品写真の改善ポイント
自然光+白背景、複数アングル、使用シーンなど、視覚的な安心感も考えながら撮影してみます。できるだけ多くの写真をサイトに掲載しましょう。
商品説明の改善ポイント
以下の点を分析しながら改善してみましょう。
④「怪しいショップ」と思われないか?
近年では詐欺ショップも増えており、消費者の警戒は高まっています。「このショップ大丈夫?」と思われたら購入にはいたりません。そこで、お客さんの安心感、信頼感を高める工夫をしましょう。
運営者情報を掲載する
ショップの住所、責任者、連絡先は最低限記載しましょう。連絡先には、電話場号も載せると良いでしょう。
お客様の声・レビューを載せる
購入してくれたお客さんに、レビューをお願いをしてみましょう。間違っても、架空の口コミを掲載してはいけません。
SNSを定期更新する
SNSが動いていないと、「このショップ大丈夫なの?」と信頼を損なうことになりかねません。SNSは定期的に更新しましょう。
⑤ショップ(サイト)の使い勝手が悪くないか?
買い物の仕方が分かりにくい、見にくいないなど、ネットショップ(サイト)自体の使い勝手が悪いと購入されなくなります。以下の点をチェックし、改善してみましょう。
ショップのチェック・改善ポイント
大半の人がスマホで買い物をしますから、パソコンでは見やすくても、スマホでは見にくい、分かりにくいというのは大きなマイナスポイントです。スマホに最適化した表示になるよう調整しましょう。
⑥実際に買ってみて問題点を洗い出す
実際に自分でショップを利用し、問題点がないか、改善策が有効かを確認してみましょう。
あるいは、家族は友人などの第三者にお願いして実際に何か購入してもらい、フィードバックしてもらうのも良いでしょう。
中級編:既存客にリピート購入してもらう
改善を進めていった結果、段々とネットショップの売上も伸びてきました。しかし、「売上が安定しない」とか、「売れるけど意外と儲からない」など、次の悩みが出てくるものです。
一方、ビジネスの世界では以下のようなことがよく言われます。
この「2割の顧客」は大抵の場合リピーターです。
そこで、一度買ってくれた人に再度アプローチし、リピート購入をしてもらいましょう。一度買ってくれたお客さんは、既にあなたのショップとの関係性ができていますので、新規のお客さんにアプローチするよりもずっとハードルは低くなります。
まずはメルマガを使ってリピート購入を促す
ネットショップであれば、商品の発送などの連絡にはメールを使いますから、恐らくあなたの手元にも以前購入したお客さんのメールアドレスがあることでしょう。
そこで、既存のお客さんにメルマガを送ってみましょう。もちろん、いきなり「買ってください」的なメルマガは嫌がられますから、以前購入してくれたことへの感謝や気遣いも含めつつ、別の商品を紹介するなど、メルマガの内容も工夫してみましょう。
また、1回送っただけではあまり反応がないこともあります。それでも諦めず、改善を続けながら定期的に送ってみましょう。
メルマガ+LINEの併用もお勧めします
少し面倒かも知れませんが、LINEの公式アカウントも作成し、メルマガとLINEを併用することをお勧めしています。理由としては以下の点が挙げられます。
- メールに関する規制強化が進んでおり、読者にメルマガが届きにくくなっている。
- LINEはメルマガのように「届かない」ということがない。
- ただし、LINEの公式アカウントが「突然凍結され使えなくなった」というトラブルが増えている。
そこで、お客さんとの接点が無くならないように、メルマガとLINEの併用がベストだと考えております。ぜひ、お客さんにメルマガからLINEへの登録を促すようにしましょう。
尚、以下のセクション以降では、LINE読者も含めて「メルマガ」と表記します。
注意点:ECモールでのメルマガ発行は制限がある
楽天などのECモールでは、メールアドレス(メアド)の収集、メルマガ発行に制限があります。以下は楽天の場合です。
楽天からすれば、自社の顧客を他のECサイトへ流出させるようなことはしたくありませんから、上記の制限を設けるのは当然と言えるでしょう。必然的にLINEに誘導することもできません。
そこで、もし自前でメアドを収集したいなら、ECモールとは別に自前のネットショップも運用するのが良いでしょう。
上級編(1):新規集客を強化する
どんなに売り上げに貢献してくれるリピーターでも、未来永劫ずっと買い続けてくれるわけではありません。いつかは必ず買わなくなります。
よって、売り上げを安定・拡大させるためには、必然的に新規集客をより強化した上でリピーターに育てていく必要があります。
新規集客強化には「集客商品」を使う
例えば、スーパーのチラシに「特売品」としてかなり安く売られている商品があります。特売品には幾つか目的がありますが、安さで来店数を増やし、他の商品も買ってもらうことが主な狙いです。
同じように、ネットショップでも特売品に相当する「集客商品」を使います。集客商品は、安くて比較的売りやすい(お客さんから見れば購入のハードルが低い)商品を選びます。
「集客商品」は新規顧客を集めることが目的ですから、利益は出さずにとにかく安く売るようにします。その上で、リピート購入時に利益を回収できるようビジネスモデルを設計します。
新規集客~リピート購入までの流れ
「集客商品」を使った新規集客から、リピーター育成までの大きな流れは以下のようになります。
- SNS、広告などで「集客商品」を宣伝し買ってもらう。
- 購入してくれたお客さんにメルマガを送り続ける。
- メルマガで紹介した商品を買ってもらう。
- 引き続きメルマガを送り、次の購入につなげる。
- ③~④のサイクルを繰り返し、リピーターに育てる。
繰り返しになりますが、①の「集客商品」の販売では利益を出そうとしません。あくまでも利益は③以降で出します。
場合によっては、「集客商品」をタダで配ることもあります。例えば、再春館製薬の「ドモホルンリンクル」は、まず「無料のお試しセット」を申込んでもらいます。そして、無料で申し込んだ人のうち、一定数が正規価格で製品を購入してくれることで元が取れるようになっています。商品に自信があるならば、無料で配るというのも一つの手です。
いずれにしても「集客商品」を使って利益を出すためには、新規集客でどれだけのコストがかかり、新規客のうちどれくらいの割合がリピート購入し、リピート購入の平均的な額を計測するなど、利益を出すためにはコスト計算や効果測定も欠かせません。
少し面倒な部分もありますが、上手く軌道に乗れば新規集客を増やしつつ売上と利益を大幅に伸ばしていけるでしょう。
上級編(2):「文章の改善」だけで売り上げを増やす
最後にお話しするのは、文章だけを改善して売り上げを増やす方法です。主に以下の媒体で応用するできますが、文章を使うのであればどんな媒体でも使えます。
例えば商品紹介ページの場合、商品は一切変えず、ページのデザインや画像もそのまま使っても、文章を変えるだけで注文が増える場合があります。「文章だけでそんなに変わるの?」と思われるかも知れませんが、新規集客、高額商品の販売ページなど多くの事例があります。
今回は、私が過去に関わった事例についてお話します。ネットショップの事例ではありませんが、「ネットで集客する」という点では本質的に同じです。
「申し込みゼロ」から、文章改善だけで申し込みが入るように!
私は以前、とあるセミナーの集客案件に関わったことがあります。事前のテストマーケティングでは反応が取れたため、本格的に紹介ページを作成し販売しました。ところが、いくら広告を流しても申し込みが入りません。
そこで、紹介ページを改善することになりました。しかし、あまり時間をかけられないため、以下の制約の中で改善することになりました。
- セミナーの内容は一切変えない。
- ページで使っている画像、デザイン、構成もほぼ変えない。
- ページの文章だけを改善。
一見すると「そんなので変わるの?」と思われるような内容ですが、改善後に広告を流したところ、1名、また1名・・・と申し込みが入るようになりました。全く集客できなかったページが、文章の改善だけで集客できるようになったのです。
「申し込みゼロ」状態を抜け出した文章改善方法
文章の改善は私が担当することになりましたが、どうやったらセミナーの価値を伝えられるか、良いアイディアが当初は浮かびませんでした。
考え続けた末、ある新聞社が過去に使ったダイレクトメールの文章が使えそうだと気づきました。このダイレクトメールは、オリジナルから殆ど文章を変えることなく25年も使われ続け、多くの読者を獲得したという実績があります。
私はそのダイレクトメールの文章を真似て文章を改善したところ、申し込みゼロ状態から抜け出すことができました。
売れる文章を上手に真似るためのポイント
商品が売れる文章を一から書くのはなかなか大変です。そこで、過去に実績のある文章を上手に真似るのが、結果として時間や労力のかからない方法となります。
そこで、あなたがネットショップの売上をもっと伸ばしたいと思うなら、集客ができた、売上が伸びたなど成果の出ている文章を真似てみましょう。以下に、上手に真似る際のポイントをお伝えします。
- 成果が出ているかどうか不明な文章は真似ない。
- 「成果の出た文章」のサンプルを複数用意しておく。
- 真似たい文章ではなく、売りたい商品に合いそうなものを選ぶ。
- 文章の「丸パクリ」は絶対しない。
- 一字一句真似するのではなく、文章の構成、ストーリー展開、言い回し、見出し、コンセプトなどを真似る。
もっと詳しく知りたければ、セールスコピーライティングを勉強すると良いでしょう。Amazonで「セールスレター」とか、「セールスコピー」などと検索するとたくさんの本が出てきます。こうした本には基本的な知識を学べますし、過去に売れた文章のサンプルも載っていることがありますので、ネットショップを運営しているなら購入して損はないでしょう。
まとめ
- ネットショップで売れない場合、ショップへのアクセスの有無、ターゲティングや商品説明の内容、ショップの信頼性、買い物のしやすさなどをチェックし改善しましょう。
- 売上が安定しない、あまり儲からないという場合は、既存客にメルマガでアプローチしリピート購入につなげてみましょう。
- どんなお客さんもいつかは離脱しますので、集客商品を活用し、新規集客を強化しつつリピーターを育成する仕組みを作りましょう。
- 商品紹介ページの文章を改善すると売上が向上する場合があります。過去に実績のある文章を真似たり、セールスコピーの本で勉強したりしてみましょう。
この記事で紹介した方法は、一気に爆発的な売上アップが起きるようなものではありません。しかし、過去に実績のある方法ですので、一歩ずつ改善していけば結果は必ず変わっていくでしょう。

