
Google広告を運用している中小の事業者やWeb広告担当者は、自社の広告を改善し「クリック率やコンバージョン率を上げたい」と考えていることでしょう。しかし、以下のように悩みを抱えることも少なくありません。
Google広告に限らず、見出し(ヘッドライン)はクリック率やコンバージョン率といった成果を大きく左右します。もちろん、成果を左右する要素は他にもありますが、「成果がなかなか出ない」と悩んでいる場合はまず見出し改善から始めましょう。なぜなら、見出しを変えるだけでユーザーの目に留まり、クリック率等が改善することもあるからです。
私自身、Google広告で思ったような成果を出せず悩んだ経験があります。しかし、見出しの改善を試行錯誤した結果、低コストで集客できるようになりました。この記事では、こうした私の経験も踏まえ、Google広告の見出しについて以下の点を解説します。
この記事では、検索広告(リスティング広告)をメインに解説しますが、基本的な考え方はディスプレイ広告でも同じです。この記事を基にGoogle広告を改善していけば、段々と成果が出るようになり集客に困らなくなるでしょう。
Google広告の「見出し」とは何?
Google広告の見出しとは、検索結果や広告枠で最も目立つ部分にあるテキストのことです。大抵のユーザーは、まず見出しをサッと見てクリックすべきかを判断します。ですから、ユーザーの注意を短時間で引く見出しを作れるかどうかが一つの重要なポイントです。
以下は、検索広告の構成例です。私が以前出稿した広告を例に解説します。

- 見出し1
- 見出し2
- URL
- 説明文1
- 説明文2
- オプション表示
見出しは最大で15個まで登録できますが、その中から最大3つが自動で選ばれ表示されます(上記の例では、見出しは2つしか表示されていません)。説明文も最大4つまで登録できますが、表示されるのは最大でも2つです。
どの見出しを表示するか、どのように組み合わせて表示するかなどは、なるべく成果が出やすいようにGoogleのシステムが自動的に決定します。しかし、システムが行うのは「見出しを選んで組み合わせる」だけです。結局のところ、いかにユーザーの目が止まりやすい見出しを作れるかが広告の反応率を左右します。
効果的な見出しを作る基本ルール
クリックやコンバージョンにつながるような効果的な見出しを作るためには、まず基本的なルールをしっかり理解しておきましょう。
①文字数制限を意識する
見出し1つあたりの上限は全角15文字(半角30文字)までです。上限文字数を超える見出しは設定できませんので、限られた文字数の中で要点をまとめる工夫が必要です。
②ユーザーの検索意図を反映する
見出しには検索キーワードと一致する、または関連する言葉を必ず含めるようにします。こうするとGoogleの品質スコアが上がり、広告がより多く表示されやすくなります。
③ユーザーの注意を引く
ユーザーの注意を引く見出しでないとクリックしてもらえません。例えば「格安英会話スクール」といった漠然とした表現では、ユーザーに注目してもらえません。
そこで、ベネフィット(得られる結果・メリット)を具体的に伝えたり、数字・実績を入れて信頼性を高めたりします。具体的な方法やパターンは、次のセクションで解説します。
クリック率が上がる見出しのパターン例
クリックされる見出しには、実はある程度パターンがあります。「広告がなかなかクリックされない」、「クリックされるけどクリック率が低い」という場合は、以下のパターンに合わせて見出しを改善してみましょう。
パターン1:ベネフィット訴求型
「〇〇が簡単にできる」、「〇〇するだけで□□ができる」など、ユーザーが得られるベネフィット(メリット)をストレートに訴求するパターンです。以下はその例です。
パターン2:悩み解決型
何らかの悩みを解消したいと考え、そのための情報を検索する人も少なくありません。そんな人に、「〇〇で悩んでいませんか?」、「こんな人におすすめです」など解決策を提示する訴求をします。以下はその見出し例です。
パターン3:数字・実績型
「〇〇人が利用」、「〇〇%が満足」など、これまでの実績を数字で示すと、ユーザーは「ここは信頼できるかも」と興味を持ちクリックしやすくなります。以下は数字や実績を活用した見出しの例です。
パターン4:限定・緊急性型
「今だけ」、「期間限定」、「残りわずか」など、「この機会を逃したら二度と手に入らないかも?」という心理に訴えかけるパターンです。以下は、このパターンを使った見出し例です。
パターン5:地域・専門性特化
「〇〇市」、「〇〇業界専門」など地域や専門分野を強調することで特定のターゲットに絞り、注意を引くパターンです。
「ターゲットを絞ったら機会損失が増えるのでは?」と思われるかも知れませんが、実はターゲットを広げるとむしろクリックされにくくなります(あるいはクリックされてもコンバージョンしません)。見出し例は以下の通りです。
すぐに使える「見出しテンプレート集」
上記のパターンを基にした、見出しのテンプレートは以下の通りです。以下のテンプレートを基に色々な見出しを作ってテストしてみましょう。
| パターン | テンプレート |
| ベネフィット訴求 | 「〇〇するだけで□□できる」 「〇〇したいなら□□しないで」 |
| 問題提起型 | 「〇〇でお困りではありませんか?」 「〇〇に悩んでいる方へ」 |
| 実績訴求 | 「〇〇人が選んだ□□」 「〇〇地域□□年の実績」 |
| 限定・緊急性 | 「今だけ!〇〇キャンペーン」 「期間限定〇日まで」 |
| 専門性訴求 | 「〇〇専門の□□サービス」 「〇〇方のための□□」 |
やってはいけないNG見出しの例
見出しを作る上で、やってはいけないパターンもあります。ぜひ、以下のようなパターンに注意しながら見出しを作りましょう。
| NG例 | 理由 |
| 「高品質」「安心」「おすすめ」 | 抽象的すぎて差別化できていない。 |
| 「今すぐクリック」 | 強すぎる誘導表現で信頼性を下げる場合がある。 また、見出しでクリックを直接促す表現は、Googleから規制される可能性もある。 |
| 「無料」「激安」を多用 | 品質が低い印象を与えることがある。 また「激安」「無料」は将来的に規制や、審査の厳格化となる可能性があるので多用は避ける。 |
尚、GoogleのガイドラインでNGな表現があります。ガイドラインに抵触する表現を使うと広告が出稿できないばかりか、最悪はアカウントが停止される場合もありますので、しっかり確認しましょう。
成果を出すために不可欠な改善ステップ
広告は一発で成果が出るとは限りません。改善を繰り返すことで、徐々にパフォーマンスが上がっていくのが普通です。また、既に成果の出ている広告も、改善することで更に成果が伸びることもあります。
いすれにしても、広告運用は「常にテスト」と思って取り組む必要があります。そこで、以下のステップを繰り返しながら広告を改善していきましょう。
- 検索キーワードを整理: どんな悩みや目的で検索されているかを明確にしておく。
- 複数パターンの見出しを作成:ベネフィット型、実績型、限定型などをそれぞれ作る。
- A/Bテストを実施:効果の高い見出しをデータから判断する。
- CTR(クリック率)を継続的にチェック:表示回数とクリック数の変化を定期的に分析する。
尚、Googleの広告管理画面では各見出しの表示回数しか把握できず、クリック数のデータが表示されないことがあります。そこで、「Looker Studio」と連携させて、より詳細なデータを参照することをお勧めします。
ライバルとの差別化を更に高める見出しの作り方
CTR12%台、CPA1400円台に改善した方法
テンプレートを使って見出しを変えただけでは、成果に直結しないことも珍しくありません。もし、「見出しを改善してもなかなか思ったように成果が出ない」なら、差別化が不十分であり、他の広告の中に自社の広告が埋もれている可能性が考えられます。なぜなら近年、ネット広告を出す業者が増えているからです。
実は私も、リスティング広告で差別化を図り成果を出すのにとても苦労しました。そこで、色々と調べて以下の方法で一から見出しを作り直したところ、以下のようにクリック率(CTR)を伸ばし、コンバージョン単価(CPA)を下げることができました。
| 項目 | 改善前 | 改善後 |
| クリック率(CTR) | 11.63% | 12.01% |
| CPA(メルマガ登録、問い合わせ等含む) | 2,347円 | 1,475円 |
以下に、私が行った見出し作りの手順をご紹介します。
手順1:広告のコンセプトを決める
Googleに限らず、どんな広告もコンセプトで結果が左右されると言っても過言ではありません。それくらい、コンセプトはとても大事です。
コンセプトを決める際には、例えば以下のような点をリサーチし分析していきます。
他にも考慮できるポイントはありますが、同業他社との明確な差別化となるポイントが無いかを探っていきましょう。
手順2:広告の説明文を作る
広告の説明文は、その広告で主に伝えたいことです。手順1で決めたコンセプトを基に、まず説明文を作成します。
「先に説明文を作るの?」、「見出しを先に作らないの?」と思われるかも知れませんが、これには理由があります。私も当初は先に見出しを作っていましたが、先に説明文を作成するように手順を変えたところ、見出し作りがかなり楽になりました。また、この手順の方がコンセプトから大きく外れない見出しが作れ、成果も改善しました。
手順3:見出しを作る
最後にようやく見出しを作ります。先に作成した説明文を基に、ユーザーの注意を引き、説明文を読んでもらえるような見出しを作成しましょう。
また大事な点として、コンセプトから外れないような見出しを作ります。とはいえ、コンセプト→説明文→見出しの順に作っていますから、コンセプトからそう大きく外れる見出しにはならないでしょう。
尚、コンセプト作り、説明文や見出し作成については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひお読みください。
レスポンシブ広告を作成する場合の注意点
レスポンシブ広告とは、登録した複数の見出しと説明文を自動的に組み合わせて広告を作成する仕組みです。システムが様々なパターンを自動でテストし、反応の良い見出しや説明文を判断し、クリックされやすい組み合わせを見つけてくれます。現在、Googleのリスティング広告では、レスポンシブ広告のみが新規作成可能です。
一見すると、レスポンシブ広告は万能のように思えます。ところが、実際には以下のようなデメリットもあります。
特にGoogleの推奨通り登録すると、上記のことが起こりやすくなります。そこで、私はGoogleの推奨を無視したところ、コンバージョンが増えていきました。
見出しと説明文は「最小限」の方が成果が出る!
Googleの場合、リスティング広告では最大で見出し15個、説明文4つを登録できます。Googleは、見出しと説明文を上限数まで登録することを推奨しています。
ところが、これはあくまでも「推奨」であって必須ではありません。実際には見出し3個、説明文2つを登録すれば広告を出すことができます。そこで私は、見出しや説明文がどんな組み合わせになっても変な日本語にならないよう、見出し3~4個、説明文も2個だけ登録し広告を出しました。
Googleの推奨は完全無視ですが、結果としてコンバージョン数が増え、コンバージョン単価を下げることができました。もし、Googleの推奨通りに登録しても成果が出ない場合は、見出しと説明文を最小限だけにして広告を出してみましょう。
尚、レスポンシブ広告の改善については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひお読みください。
まとめ
- Google広告の見出しは最も目立つテキストであり、クリック率を左右する要素です。
- 文字数制限内で検索意図を考慮し、ユーザーの注意を引く見出しを作ることがポイントです。
- ベネフィット、悩み解決、数字実績、限定訴求、地域・専門性特化のパターンで見出しを改善してみましょう。
- 抽象表現、過度な誘導、激安など表現は信頼性低下や規制リスクにつながるので避けましょう。
- キーワード整理→複数案作成→A/Bテスト→CTR分析のサイクルで広告を改善し続けましょう。
- コンセプト→説明文→見出しの順で、独自性の高い広告を作ってみましょう。
- レスポンシブ広告では、見出しと説明文の数を最小限にすることをお勧めします。
見出しを改善しても、すぐに成果が出ないことはよくあります。特にレスポンシブ広告は、成否を判断できるようになるまでに時間がかかることもあります。本記事や以下の記事を基に、クリック率などのデータも定期的にチェックしつつ改善を続けましょう。



