無視して成果が向上!私が却下したGoogle広告4つの最適化案

バツの札を上げるスーツ姿の男性

Google広告を運用していると、Googleから「最適化案」が出てきます。「もっとこうした方がパフォーマンスが向上しますよ」という提案なのですが、以下のような悩みが出てきます。

  • Googleの最適化案を適用すべきかどうか分からない。
  • 最適化案を適用したけど、思ったようにパフォーマンスが向上しない。

実は私も同じような問題に直面しました。そして色々と試した結果、「Googleの最適化案は無視しても良い」「むしろ無視した方が成果が上がる場合がある」ということに気が付きました。もちろん、全ての最適化案を無視したわけではありませんが、「これは無視しても構わない」というものが幾つかありました

そこでこの記事では、私がGoogle広告を運用する中でよく出てきた最適化案のうち、無視することでパフォーマンスを向上させることができたものをご紹介します。

率直に申して、この記事で全ての最適化案を網羅することはできません。また、あなたが運用する広告でどの案が最適で、何がそうでないかは大きく異なってきます。しかし、この記事を読めば、Googleの最適化案が本質的にどういうものかが分かるようになります。結果として、あなたの広告アカウントに何が最適な設定なのかが分かるようになり、広告のパフォーマンスを向上させることができるでしょう。

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私が運用していたキャンペーンの概要

私が却下していた最適化案をお話する前に、どんな広告運用をしていたかの概要を紹介します。

キャンペーンの種類検索キャンペーン
コンバージョンの種類・オプトイン(メルマガ登録、LINE登録)。
・メールや電話の問い合わせ。
マーケティングの目標見込み客の獲得
入札戦略当初は「クリック数の最大化」。
後に「拡張クリック単価(eCPC)」へ変更※
使用したネットワークGoogle検索のパートナーを含めた検索ネットワーク(ディスプレイネットワークはオフ)。
予算1日当たり、1000~2000円
自動作成アセットオフ

※「拡張クリック単価(eCPC)」はクリック数の最大化と、コンバージョン数の最大化のいいとこどりのような機能のためコスパも良く、個人的にはとても気に入っていたのですが、2025年3月で使用できなくなりました。

私が却下していた最適化案

Google広告には非常に多くの最適化案があります。この記事では、全ての最適化案の詳細を網羅することはできません。また広告主によって有用な最適化案と、そうでない案は異なってきます。その上で、私がよく却下していた最適化案と、その理由を以下に解説します。

却下①:「コンバージョン数の最大化」を使う

「コンバージョン数の最大化」とは、Googleの入札戦略の一つです。予算を消化しつつ、できるだけ多くのコンバージョンが獲得できるように動く自動入札です。システムが最適だと判断した場合、「コンバージョン数の最大化を使って、広告費用対効果を改善しましょう」と表示されます

私の場合、広告にコンバージョンを設定していたことや、ある程度コンバージョンが取れたことで、システムが「コンバージョン数の最大化」が最適だと判断したようです。

「コンバージョン数の最大化」で費用対効果が悪化

私の場合、Googleの電話サポートで提案されたため、「コンバージョン数の最大化」を使うようになりました。

確かにコンバージョンは取れるようになったのですが、一方でクリック単価が高騰しました。結果として、予算消化ペースがかなり早まってしまいました。予算も1日あたり1000円か、多くても2000円という少額で運用していたため、CPCが800円以上まで高騰し、広告配信が午前中に止まることもありました

それでも、しばらく「コンバージョン数の最大化」のまま様子を見ていましたが、改善の兆しが見えず、予算を消化する割にコンバージョンが獲得できないため、「クリック数の最大化」に戻しました。

こうした経緯があり、「コンバージョン数の最大化」の最適化案は却下するようになりました。

「コンバージョン数の最大化」で成果が出やすいケースは?

私の場合、「コンバージョン数の最大化」では思ったような成果が出なかったので、最適化案が出ても却下していました。しかし、運用状況によっては「コンバージョン数の最大化」でより成果が伸びる可能性があります。

一般的に、以下のような場合は「コンバージョン数の最大化」に切り替えた方が良いと言われています。

  • 月にコンバージョン数が30以上取れている。
  • 月に数十万円など、豊富な広告予算をかけられる。

もちろん、本当にコンバージョンが増えるかどうかは、実際にやってみないと分かりません。しかし、上記のケースに当てはまるなら、「コンバージョン数の最大化」を適用してみても良いでしょう。

却下②:予算の引き上げ提案

予算をもっと増やした方が、クリックやコンバージョン数を獲得しやすくなるとシステムが判断した場合に表示される最適化案です。この最適化案が出る理由は幾つかありますが、主に以下のようなものがあります。

  • 予算設定が低いため、先週よりも一定以上のクリックを逃している。
  • 今後、トラフィックが増えると予想され、できるだけ多く広告を出した方が成果が見込める。
  • シミュレーションでは、予算を増やした方がコンバージョン数を増やせそうと出る。

予算を引き上げてもコンバージョンは増えなかった

私も何度か、最適化案に従い予算を増やしたことがあります。ところが、クリック数が増えただけで、シミュレーションのようにコンバージョン数が増えることはありませんでした

また、そこまで多くの予算を掛けられない状況だったこともあり、予算引き上げに関する最適化案は全て却下するようになりました。

却下③:ディスプレイネットワークに対応する

検索キャンペーンで使い切れない予算があり、ディスプレネットワークが無効になっている場合、「ディスプレイネットワーク対応を使用する」という最適化案が出てきます

提案を受け入れると、特に追加の設定をすることなく、検索キャンペーンからディスプレイ広告が自動で配信されます。

これは確認したわけではありませんが、検索広告の見出しや説明文をそのまま使って、テキストのみのディスプレイ広告を表示しているものと考えられます。

ディスプレイネットワーク対応ではコンバージョンが取りにくい

ディスプレイ広告は、検索広告よりもクリック単価を低くできるというメリットがあります。またGoogleの最適化案にも「現在と同程度のコンバージョン単価でより多くのコンバージョンを獲得できます」と説明されています。

一見すると、ディスプレイネットワーク対応をオンにした方が良さそうに思えます。ところが、実際はそうとも限りません。

私も何度かディスプレイネットワークをオンにしてみましたが、クリック数が増え、CPCは下がるものの、コンバージョンは増えませんでした

ディスプレイネットワークでコンバージョンが取りにくい根本的な理由

ディスプレイネットワーク対応をオンにしても、コンバージョンを取れない理由はとても簡単です。それは検索広告と、ディスプレイ広告ではターゲット層が全く異なるからです。

  • 検索広告:ニーズが顕在化した層がターゲット。
  • ディスプレイ広告:潜在層(ニーズをあまり意識していない人)の掘り起こしを狙うもの。

ネットを検索する人は、必要な情報を調べている、購入を検討している特定の商品やサービスがあるなど、ニーズがかなり顕在化しています。検索広告は、そうした層をターゲットにしています。

一方、本当はニーズがあるものの、本人が自覚していない、現時点では情報を調べるなどのアックションをしていないなどが潜在的な層もいます。そこで、こちらからプッシュして広告流し、潜在層の掘り起こしを狙っていくのがディスプレイ広告の主な役割です。

つまり、顕在層を想定した検索広告をそのまま潜在層に向けに配信すると、ターゲット層と広告との「ミスマッチ」が起こり、結果としてコンバージョンが取りにくいということです。

仮にコンバージョンが獲得できたとしても、検索広告で獲得したコンバージョンなのか、ディスプレイネットワークで獲得したものなのかが判別しにくいというデメリットもあります。つまり、費用対効果が分かりにくく、その後の改善も難しいということです。

あえてディスプレイネットワーク対応をオンにするなら?

個人的には、ディスプレイネットワーク対応をオンにするのはお勧めできません。しかし、以下のようなケースなら試してみても良いかも知れません。

  • とにかくクリック数を増やし、トラフィックを増やしたい。
  • 1日の予算をしっかり消化したい。
  • 検索広告でも、やや潜在的な層を狙って広告を出している。

ただし、「費用対効果が分かりにくい」というデメリットは変わりませんので、ディプレイキャンペーンを新たに作成した方が良いでしょう。

却下④:レスポンシブ検索広告の改善

これは「レスポンシブ検索広告を改善する」という最適化案として表示されることもあれば、広告の作成画面に「広告の有効性」などとして表示されることもあります。以下は、広告の作成画面に表示される有効性の例です。

広告作成画面上に表示される広告入稿性の例

検索広告の場合、見出しは15個、説明文は4つまで作成できます。より多くの見出しや説明文を作成すると、有効性が「低い」、「平均的」、「高い」、「非常に高い」と変化していきます。ただし、見出しや説明文をただ多くすればよいというものでもなく、広告グループに設定したキーワードが多く含まれているほど「高い」、「非常に高い」となります。

「広告の有効性」を無視したら成果が上がった!

広告の有効性が「高い」または「非常に高い」の方が、「低い」や「平均的」よりもコンバージョンが多く獲得できそうに思えます。でも、実際はそうとも限りません。

私も当初は、広告の有効性が「非常に高い」となるように見出しや説明文を設定していました。ところが、クリック数やクリック率は高くなるものの、コンバージョンがあまり獲得できませんでした。結果として、コンバージョン単価もなかなか下がりませんでした

そこで、あえて見出しや説明文の数を最小限にし、広告の有効性が「低い」状態で広告を流してみました。興味深いことに、この方法でコンバージョンが増え、コンバージョン単価を下げることに成功しました。詳細は以下の記事もぜひお読みください。

このように、Googleが最適だと推奨するのとは真逆の方が、かえって成果が出る場合があるということがよく分かります。

最適化案の自動適用はできるだけオフにしておこう

ここまで解説したように、Googleの最適化案が必ずしも「最適」とは限りません。

ところが、設定をよく確認しないと最適化案が自動で適用されてしまう場合があります。そこで、あなたの広告アカウントで、自動設定がどのように設定されているかを必ず確認しましょう。確認の方法は以下の通りです。

自動適用の確認手順

自動適用の確認手順は以下の通りです。尚、管理画面の表示が変更になると、多少レイアウトが下記とは変わる場合があります。予めご了承ください。

①左側のメニューから「最適化案」を選択します。

広告アカウントを開くと、左側に幾つかの項目が並んでします。「最適化案」は上から2番目にあります。

最適化案のメニューを開く場所

②「自動適用」をクリックします。

「自動適用」は少々目立ちにくいかもしれません。右上の広告アカウントのNo.やアカウント名の下の方にあります。

自動適用のメニューを開くアイコン

③自動適用のオン・オフを設定する

自動適用の設定画面

「広告のパフォーマンスを維持する」の最適化案が8個、「ビジネスを拡大する」の最適化案が14個あります。各項目にチェックを入れると、自動適用がオンとなります。

私は以下の自動的のみチェックを入れており、あとはオフにしていました。これが正解ではありませんが、参考になさってみてください。

「広告のパフォーマンスを維持する」で私がチェックを入れていた最適化案
  • 広告ローテーションを最適化しましょう
  • 最適化されたターゲティングを使用する
  • コンバージョントラッキングをアップグレードしましょう
「ビジネスを拡大する」で私がチェックを入れていた最適化案
  • 目標コンバージョン単価の調整
  • 広告費用対効果の目標値を調整する

考察:Googleが積極的に最適化案を出す理由

Google広告を運用していると最適化案が表示されるだけでなく、ある程度の広告費を使っているとGoogleから電話がかかってきてサポートしてくれます

なぜ、Googleはそこまで「親切」なのでしょうか? 以下の内容は私の推測も含まれますので、その点をご了承ください。

Googleの主な収益源は広告事業

Googleの収益の大部分は広告事業で成り立っており、事業全体の80%以上を占めているとも言われています。つまり、広告主が広告費を使ってくれるほど、Googleは収益が上がるということです。

とはいえ、広告費を取るだけではやがて広告主が離れてしまいます。そこで、広告主が集客しやすくなるよう、Googleも広告システムを日々改善しています。

実際、Google広告には様々な機能がありますし、新機能も日々追加されています。でも、広告主が活用してくれなければ意味がありません。そこで、「こんな機能がありますよ」、「こんな機能を使ってみてはいかがですか?」などと積極的に提案していると考えられます。

つまり、広告の最適化案や電話サポートは、「できるだけ長く広告を出してもらい、1円でも多く広告費を使ってもらうためのGoogleの営業努力」とも言えるでしょう。

これも私個人の感想になりますが、某SNSの広告を運用していたときは「これって企業としてどうなの?」とモラルや体質などを疑ってしまう部分がありました。その会社と比較すると、Googleは比較的良心的だと思います。

電話サポートも鵜呑みにしてはいけない

一定額以上の広告費を使うとGoogleから電話がかかってきて、無料で相談に乗ってくれたり、新機能を紹介してくれたりします。また、「こうすると良いですよ」と最適化案を提案し、設定方法までサポートしてくれることもあります。

では、電話サポートによる最適化案は素直に受け入れた方が良いのか?というと、そうでもありません。Googleの担当者は定期的に変わるため、私も色々な担当者と話しました。以下は、その結果として私が感じたことです。

  • どの担当者も、広告システムに搭載されている機能や設定方法には精通している。
  • 担当者によって、広告主の狙いやマーケティングの施策を理解していないことがある。
  • 結果として、広告主に最適な提案をしてくれる担当者は比較的少数。

Googleの担当者は事前に広告主のランディングページ(LP)をチェックしていますので、LPを見れば広告主の狙いは大よそ分かります(もし分からなければ広告主に確かめれば良いわけです)。ところが、「こちらの狙いをちゃんと理解していないのかな?」という人や、思い込みで「こうしましょう」と提案しているような人も少なくありませんでした。

もちろん経験値の違いなどもありますから、担当者によって差が出てしまうのは仕方のないことです。いずれにしても「Googleの社員だから何でも知っている」、「Googleのアドバイスだから間違いない」と思い込まない方が良いと思います。

まとめ

  • Googleの最適化案は必ずしも「最適」とは限りません。
  • 最適化案を適用しても成果が上がらないだけでなく、むしろ悪化する場合もあります。
  • 幾つかの最適化案を却下することで、無駄な広告費を抑えることができました。
  • 最適化案とは真逆のことをした方が、多くのコンバージョンが獲得できるなど成果が向上したものもあります。
  • 最適化案の自動適用設定を必ず確認し、不必要に自動適用をオンにしないようにしましょう。
  • Googleの電話ポートも鵜呑みにしてはいけません。

広告システムには新しい機能が日々追加されています。しかし、全ての機能がプラスに働くわけではありません。そこで、運用する側も新しい機能がどんなもので、自分の広告運用に本当に合っているかなど、常に情報をアップグレードすることが欠かせないと言えるでしょう。

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